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山城人気ランキング1位の苗木城―実は一万石の小藩の城 [城郭]

岐阜県中津川市苗木の街をを東西に貫流する木曽川。
その右岸にそびえる城山(432m)に築かれていたのが苗木城。
その最大の特徴は巨岩を取り込んだ石垣。
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元々、城マニアに人気の城でしたが、このところ一般の人にも人気急上昇。

国指定史跡 苗木城跡
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険阻な地形を活かして築かれた天守跡に懸造りで設置された展望台からは
絶景の360°パノラマが見晴らせます。
特に、朝の雲海に浮かぶ姿は、まさに天空の城。

「絶景!山城部門」では第1位に選ばれ、今注目のスポットです!
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さあ、苗木遠山資料館を出発です。

https://gifu-sengoku.blog.ss-blog.jp/2019-05-17
先の、美濃金山城の経験を踏まえ、杖を借ります。
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ガイドさんに最初に案内されたのは、足軽屋敷跡。
足軽の宿泊施設や小頭部屋、稽古部屋などが並んでいたところ。
今は、天守台を下から望める絶景スポットとなっている。

足軽屋敷跡から見える天守展望台
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遠くから観ても頂上付近の巨岩や竜が巻き付いているかの様な石垣が解ります。
“龍の住む城”と言われるのも納得。
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足軽長屋跡から少し歩くと、大矢倉跡に到着します。
巨岩と石垣のコラボする姿は、日本のマチュピチュと呼ばれる所以。
苗木城の見どころの定番。
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風吹門は三の丸の出入り口。二階が飼葉蔵として使われていた。
苗木遠山資料館に、風吹門の柱と門扉が保管されています。

風吹門(大手門)跡
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四十八曲り
急坂がつづら折りになって山麓まで続く
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駈門(くもん)跡
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苗木城で一番大きな門―大門は、二階建てで、二の丸と三の丸を仕切っていた。
大きな行事以外は門を開けず、潜り戸を使って出入りしていた。

大門跡
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御徳川家よりの御朱印や御奉書などの貴重な書類などが収められていたという。
石段などは無く、必要時はハシゴをかけて昇り降りしていたとの事。
年に1度の虫干しの際に、家老や目付などが立会の元、鍵が開けられたという。

御朱印蔵跡
石垣の石の各辺が一直線が特徴の ノミ切り加工整合積
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綿蔵門跡
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坂下門跡
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巨大な岩石を見上げながら登っていくと…
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日本のマチュピチュという光景が、眼下に広がります。
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菱櫓門跡
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千石の井
千人の喉を潤したと言われるところから、その名が付いたとか。
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苗木城内で一番高い場所にあって、どんな日照りでも
水が枯れた事が無いと伝わる。
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千石井戸の東側に、渋紙蔵・上方蔵・郡方蔵など、
掛けづくりの小屋が並んでいた。
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千石井戸の西側にある本丸口門は、二の丸と本丸の境となり、
総欅で建てられていた。
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的場跡
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武器蔵と具足蔵
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玄関口門

口門を抜けて天守に入る正式ルートです。
門の先には土廊下の建物が奥の小屋につながっています。

本丸玄関の横にある巨石には、柱穴が開いている
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苗木城の天守は、2つの巨石にまたがる形で作られ、三層になっていました。
現在、展望台として整備されています。
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岩に穴をあけ柱を立て、そこ本丸を築いた建築方法は、
京都の清水寺と同じ懸造り。
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穴があけられた巨石。凄いですね。
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天守からの眺めも楽しめます。
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さて、ガイドさんの解説をお聞きしながら、山道を進んできましたら、
山城って、こんなにも よく観える立地条件だったっけ!? の疑問が…

「観光客の人が観易い様に、遮っていた樹木などは全てバッサリ無くしました!」
さらり、御自慢気に、「前回よりサッパリしてとても観え易いでしょ!?」
と、ツアーの添乗員さんにも言われていました。

山城ブームと2020年の大河ドラマ[麒麟がくる]に向けての事とは思いますが、
自然にそんな手を加えて、災害に対しては大丈夫? と少し心配。

馬洗岩

天守台の南下にある大岩は、馬洗岩と言われ、
周囲15mの花崗岩の天然石でできています。
敵に攻められて水の手を切られた時、この岩の上に馬を乗せ、
米で馬を洗って水が豊富の様に欺いた為、その名がある。
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笠置矢倉跡
本丸の西側にあり、巨石の上に立てられた懸屋造りで三階建てで、
眺望がよく、笠置山が正面に見えた事からその名がある。
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ガイドさんから聞いた話ですが、こんな立派なお城と天守を築いた
遠山氏はわずか一万石余り。
一万石の大名で天守を築いたのは、遠山氏の他に例がないとか。
そんな訳で、石高に見合わず天守までこしらえた事で、城は思わぬ事態に。


壁に漆喰を施す資金が無く赤壁のままで、別名赤壁城となる。
赤土の壁を白くすると龍が現れ白壁を削り取った―と伝わる伝説も、
藩の面目を保つ為に作った話と言われている様です。

苗木遠山資料館も赤壁仕様
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ガイドさんの解説によれば、さながら―映画[超高速参勤交代]
のモデルの藩の様な状況だったとか。
宿泊資金がない為、江戸まで、たったの5泊6日でひたすら
駆けて行かれていたそう。
そして、関所では、行列の人員を現地調達して面目を保つ。

苗木城を観て回ってエピソードを聴くと、
そんな小大名遠山氏の天守を作った心意気と、
巨大岩石の上に天守を作ったそのセンスに脱帽。
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帰り道、ガイドさんの話題は 先日までの放送で知名度UP?
2019年NHK大河ドラマ[いだてん~東京オリムピック噺~]に出てくる
東京高等師範学校の教授になられた 可児徳先生に。
ドラマでは、日本初のオリンピック参加に尽力し、女子スポーツの発展に
貢献した姿が描かれています。

先生は、そのほかにも留学先から日本に初めてデッドボールを持ち込み、
ルールを改正しながらドッヂボールとして広められたお方。

その可児先生が、ここ苗木の御出身なのですが、すごくタイムリーなのに
大抵の観光客の人は、番組が低視聴率の故、誰もご存じない…?

みかねた私が、「独特のキャラで、面白いですね」と観てます感を出したら、
真顔で「いえ、ドラマの可児先生とは全く違って厳格な人だったのすよ!」
と、ビシッと返されてしまいました…そうだったのですね…。

満足感で苗木城を堪能して、この山城巡りの旅を終えました





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