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京都 深草界隈のちょっといいお寺散策 まずは石峰寺 [パワースポット]

「DeNAさんの【ガイドブックス京都】の記事になる様な お寺がないかなぁ?」
と マニアックな寺社やパワースポットに詳しい患者さんに お尋ねしたところ、
「瑞光寺さん何かどうやろ?」とお知恵を頂きました。

「もしかして、伏見区の深草のお寺ですか?」 とお聞きしたら、
「やっぱり ご存知!」
大学生の時に、深草に下宿していたので、瑞光寺さん という響きは懐かしく
直ぐに思い出しました。
続けて、宝塔寺、嘉祥寺、石峰寺・・・など次々と昔見て回った
深草あたりのお寺の名前が浮かびます。

しかし、何せ30年以上も前の事、
「瑞光寺さんって何が有名だったっけ?」
と聞かなければならない状態でしたが、すかさず
「銭洗い弁天」 だと教えて頂けました。

京都駅から市バスに乗り、私の母校 龍谷大学深草学舎を目指します。
30年前と大きく違うのは、伏見稲荷さんが 観光スポットとして人気が出た事で、
信じられない位バスが混んでいる事。

お稲荷さん参拝の一団が降り、空いたバスの窓からは、懐かしい風景が広がります。
そして、京阪深草駅の連絡橋を越えて行けば良かったな!と思いだして、
ひとつ前の警察学校前で下車。

深草駅を越えて 琵琶湖疏水を渡り、山の方に続く道を直進します。

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大学の頃、この辺りで小学生と中学生の男の子の家庭教師をしていて、
よくこの道を通ったものでした。

坂道が急になる手前に、今まで気付かなかったスポットが・・
茶椀子の水と書いてありますね。

1780年刊行のガイドブック 都名所図会に紹介されて、
茶碗子錦水の添え書きと共に紹介されています。

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その昔、都に住む茶人が使いの者に宇治川まで水を汲みに行かせて、
茶の湯に使っていたところ、使いの者が、この辺りで水をこぼしてしまったそうです。
仕方なくこの湧き水を持ち帰ると、主人は、水の違いを見抜いて問い詰めましたが、
怒られるどころか 宇治川の水に勝ると誉められ、以後、宇治川まで水を汲みに
行かなくてもよくなった という謂れがあります。

それ以来、地域に親しまれてきた湧水も、7年前の夏に枯れてしまったそうです。
二十年ほど前の下水道工事で水量が半減し、周辺での宅地開発で地下水脈が
絶たれた為ではないか?といわれています。


水が涸れた今、人々に愛された名水を物語るのは、ステンレス製の蓋
に覆われた、直径約1メートルの井筒だけ、というのは寂しい気がしますね。

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坂を上りきった所にあった、教え子が住んでいたアパートは、
新しいマンションに様変わりをしていました。
この住宅街の山手より鶯の声を耳にしました。

その鶯の声の方角へ進んで、左に曲がると石峰寺があります。
黄檗山大本山萬福寺の第6世千呆性侒(せんがいしょうあん)が開創したお寺です。
入口から階段が続いた後、黄檗宗ならではの朱色の竜宮造りの総門が見えてきます。

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門の上には〝高着眼〟と書かれた木額が掛けられていますが、これは
黄檗三筆と呼ばれる書の名手、即非(そくひ)の書いたものだそうです。
千呆・即非共に、中国福建省より来日しました。

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門をくぐると龍の鱗に見立てた参道が見えます。
飛び石が本堂に向かって続きます。
参道の脇には、季節の花が植えられ、今は、アジサイが見頃です。

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本堂脇には、半夏生の花が咲いています。
その姿から、半化粧とも云われる清楚な花です。
 
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往時は、今の京阪の線路近くまで 御堂が立ち並んでいたそうですが、
火災により庫裡と本堂のみが昔の名残をとどめます。

庫裡
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本堂には黄檗宗の総本山の宇治の萬福寺と同様、卍くずしの欄干や扉が
独特の雰囲気を醸し出しています。

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本堂の右の奥に、伊藤若冲のお墓があります。
若冲は、江戸中期の画家で、光琳派より
宋・元の古画を学び、専ら動植物を描き、特に鳥画家として有名です。
御参りをして、お断りを言ってから写真を撮らせて頂きました。

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『お宝なんでも鑑定団』にも、時々名前が出てきますが、偽物が多いですね。
釈迦の涅槃を野菜に見立て描かれた 「果蔬涅槃図(かそねはんず)」等の様に、
奇抜で個性的な絵を残し、〝奇想の画家〟とも云われています。

石峰寺の五百羅漢は、若冲が磊落な筆法で下絵を描き、石工に彫らせたもの
と云われ、10年近くの歳月をかけて造られたそうです。

晩年は、石峰寺の門前に斗米庵という庵を構え、妹と一緒に暮らしました。
斗米とは、一枚絵を描いて米一斗をいただくという生活をしていた
と云う意味だそうです。
この地にて、八十五歳の生涯を終え、石峰寺に葬られました。

お墓から少し戻って、羅漢参道の赤門をくぐると、そこは別世界。
凄いパワーを感じる空間の中、若冲ワールドが展開されております。

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五百羅漢は、釈迦の入滅後にその教えを広めた数多くの賢者であり、
五百羅漢により、釈迦の誕生から涅槃(ねはん)に至るまでを、
裏山に表現されています。

まずは、その数と、裏山一帯 所狭しと並んでいるのに圧倒されます。
レリーフ調に彫られた羅漢様の顔は、苔むし 風化が進んでいるものの、
一つ一つが表情豊かで、心洗われます。

残念ながら、羅漢さまの撮影は禁止されていますので、庫裡にて買い求めた
絵葉書を御覧ください。

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雨上りと云う事もあり、人気も無く 雨に洗われた緑の木々と羅漢様のパワーは
半端ではないものを感じました。

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ただ、受付で、「山は 蚊が多いので使って下さい」と、うちわを渡して頂いた心遣い
が とても有難いと思える位、蚊や虫が多かったです。
帰り道も、鶯が間近で、何度もホーホケキョ と 囀りまくってくれ、たっぷりと堪能して、
次の目的としていた 宝塔寺さんに向かいました。

[soon]宝塔寺へ







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