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森可成・森蘭丸父子の居城跡―美濃金山城跡を攻略 [戦国]

美濃金山城は、1537年(天文6年)、斎藤正義が「烏峰城」として
築城したのが最初です。
その後、織田信長が 家臣森可成にこの城を与え、「金山城」と名を改めて以後、
森一族の城となりました。
信長と本能寺にて運命を共にした 森蘭丸もこの城で生誕しています。
戦国フアン、歴女の方はもちろん、ゲームマニアの方にも人気のお城です。

ところで、このお城も戦国前期の特徴である 急峻な山城です。

バスツアーなんだから、上まで登ってくれる! と(勝手に)信じていたのに、
何と[あせあせ(飛び散る汗)]、下からのスタート。
先ずは、マイカーやマイクロバスの皆さんのスタート地点である
蘭丸の森、出丸跡 を目指します。

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ここにもイケメンキャラクターとして描かれての幟旗が翻っておりました
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戦国期、兼山の地を治めた森家の家紋「鶴丸」の刈込です。
1565 年に、織田家家臣 森可成が城主となり、金山城と名を改めました。
その後、嫡子長可、乱丸(蘭丸)、忠政と森氏が
35 年間に亘って城主を務めました。
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有名な、お市の方の小豆袋の逸話の件により、浅井朝倉3万の軍を回避した
主君織田信長を守る為、織田家臣の森可成(よしなり)が、
わずか千の兵で奮戦したものの討ち死。

それより前に、蘭丸の長兄の可隆(よしたか)も朝倉攻めで戦死。
信長はこれらの恩に報いて森一族を取り立てた様です。

弟の力丸、坊丸と共に、蘭丸(乱丸)も小姓として仕えていました
本能寺の変において3人とも 信長と共に命を落とすことになりますが…


やっと蘭丸の森に到着。ここからが本当の登城になります。
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蘭丸が産湯をつかったという井戸
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出丸跡

南面に4mの石垣が、戦国末期の築城当時のまま残っています。
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又、東南隅には出丸櫓跡とされる土の盛り上がりと、
丸石群を集めた礎石の石積み が見られます。

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三の丸門跡
門の礎石だったと思われる、表面が平な石が残つています

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破城の痕跡

立ち止まってガイドさんの話に耳を傾けながら息を整えながら進みます。
ガイドさんによると、美濃金山城のキーワードは【破城】
ここでは、破城された城跡を巡る事になるのです。

関ヶ原の戦いの際、秀忠軍に与した森忠政が、合戦後に川中島、
そして、津山へ領地加増の上転封。

兼山は、犬山城主 石川光吉領となり、1601 年には一国一城令により
時の犬山城主 小笠原吉次によって破却されました。

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虎口 水の手 ―虎口とは、城への出入り口にあたります。
敵の侵入口にもなるので 出入り口を小さくし、
「小口」から「虎口」と名付けられました。

且て、ここには水の手門を通り、平右衛門と呼ばれる水の手に通じます。
城中生活の水の供給場所になります。

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石段を上がると二ノ丸跡。

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そして、城跡の見どころの一つ大手桝形へ。
立派な石段と桝形を構成する石垣が残る。
桝形は攻めてきた相手の動きを鈍らす為の 正方形の土地です。

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(※2018年の台風により崩れた調査で、ピンクの印が幾か所にも見られました)

普段は登って来た 家臣がここで呼吸を整え、衣紋の乱れを整えた所です。
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桝形虎口
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虎口の周囲を石垣で囲んで、防御、攻撃がし易くしています。
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本丸虎口
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天主台西南隅石
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いよいよ本丸攻略です。
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ここには、2重2階の天守がありました 
が、1601年(慶長6年)に破城されました。
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礎石が綺麗に配列されています。ここに 本丸御殿が建っていたのだろうか?
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本丸の石垣。破城により隅部のみが壊されています。ガイドさんによると、
石垣は隅が要とされ、破城の際は隅を象徴的に壊す事で 良しとされたそうです。
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本丸からの眺めは最高です。
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自然岩盤を用いた石垣と井戸の跡
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東腰曲輪跡 搦手の重要施設で本丸の最終防御線であった
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この後、ガイドさんの解説も無く 各々ひたすら下山。下りも結構きつい。
しかも、町まで下るので、登った時より500m距離も長い。

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やっとの思いで戦国山城ミュージアムへ
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記念の御城印も頂きました…帰路の車内でまとめて配布形式
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因みに、殿村(関市下之保)にある、我が高齢の母の実家の本屋は、
その森一族の末裔と言われている様です。
本能寺の変のあった命日に、鶴丸の紋の幕が張られているのを見たとか…

森家 鶴丸の紋
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さて、信長亡き後は、豊臣(羽柴)秀吉に従う事になった森家は、
次兄の長可(ながよし)が森家を継ぎました。
槍の名手にて-戦国の暴れん坊-鬼武蔵 と異名をとる程の豪傑として怖れられるも、
小牧長久手の戦いで27歳の若さで壮絶な討ち死。

父可成に続き、長可の兄弟は、忠政以外はすべて戦死となりました。

乱世の武士の習いとはいえ、流石に、この戦の前に妻に宛てた遺書に、
忠政は自分の後を継がせず 秀吉の御側で奉公する様、
娘は武士の妻にせず町人、薬師の嫁にしてくれ、
「我々の跡目くれぐれも嫌にて候」
と、森家が武家、大名として残るのを嫌がっていた との事。


森忠政は、関ヶ原の合戦で秀忠軍に与し、後に、美作津山18万石の大名になり
忠政のみ藩主として森家を継ぐことになりました。

ガイドさんの話によると、津山に移った忠政以外の一族の中には、
津山には同行せずに 森長可の遺言に従って武士を辞め、
町人、農民として 中濃一帯で生活していく者もいそうです。

道の駅平成の近くの轡野(くつわの)に、母の祖先と思われる
森蘭丸の甥にあたる森勝五郎屋敷跡があるとの話も、この様な経緯だったから
なのでは?と思いをはせました。



〇美濃金山城を攻略した、丁度その数日後
過ぎし2019年5月14日(火)放送 中京テレビさんの キャッチ! 
「春風亭昇太と濱田隼平のオモ城さんぽ 特別延長戦 美濃金山城(岐阜・可児市)
国民的お笑い番組・笑点司会者の春風亭昇太師匠が、10Kgの鎧兜を着装されて
登城されていました。

徳川家康の一国一城令によって、取り壊されました、基礎石や石垣の一部が
当時の面影を残しています―との見所を熱く語られておられました。

このTV番組を先に観てからだったら、なお面白かったかも?

そして、破城した際の資材は無駄にせず、木曽川伝いに流して有効利用
した?のが、犬山城で活かされているとの解説でした…
https://gifu-sengoku.blog.ss-blog.jp/2011-06-05  犬山


https://ma35-main.blog.ss-blog.jp/2019-04-30

https://ma-35.blog.ss-blog.jp/2019-04-30-1




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