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13度の涼しさの中 近代と江戸時代の坑道が見学できる ―生野銀山― [パワースポット]

但馬の国、現在の朝来市には、近年人気のパワースポットがあります。
竹田城は、朝霧に浮かぶ様が、天空の城、日本のマチュピチュと
云われる様になり、最近人気が急激に伸びました。

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その為、石垣が崩れたり、登城中に転落して怪我人がでたりして
話題になりました。

城に登るには、一般車両や大型バスは通行できないので、
天空バス と云われる 専用バスかタクシーに乗り換えます。

竹田の駅は、今まで普通電車が一時間に一本止まるだけの無人駅で、
タクシーは予約しないと乗れないとの話です。

そこで、今回、和田山からタクシーで行く予定でしたが、
タクシーが出払っていて、電話も通じず、あきらめて、先ず
もうひとつの注目スポット 生野銀山に先に向かいました。

生野の駅は、播但線の特急も停車しますが、町は静まりかえっております。
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平日の為、シャトルバスは無く、お盆で休日扱いで路線バスは殆ど無い為
タクシーに乗りました。
銀山が閉鉱してから大企業が撤退して、2万人の人口が4千人に減ったと聞きました。
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タクシーは、観光目的と知って銀山で賑わっていた名残が残る町並みを
案内しながら走ってくれました。
生野書院や郷宿井筒屋、処刑場、鉱山時代の社宅を利用した
志村喬記念館など見所も多い様です。

後日、知りましたが、v6の岡田准一さんは、出演作が決まると、
成功祈願のゲン担ぎ的の場所に志村喬記念館とされておられる
との記事を目にしました。


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鉱毒を含んだ銀山の水が流れる
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生野銀山は、807年に発見され、山名氏により発掘が始まり、
織田、豊臣、そして徳川幕府の経済的基盤となりました。
幕府は、銀山奉行を設置し、生野代官を置きました。

明治に入り、フランス人ジャン フランソワ コァニェが着任し、
巻き上げ機新設など先進的な設備を取り入れ近代化しました。

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明治9年に正門として設置された菊のご門柱です

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生野銀山の前に明延・1円電車が展示されています。
明延鉱山と神子畑選鉱場の間に鉱石輸送の為の明神電車が開通し、
昭和20年この鉱石運搬電車に、従業員とその家族の交通の便を図る為
初めて客車が連結され登場したのがこの電車です。

最初の料金は50銭でスタート、昭和27年に1円に改訂、
昭和62年に明延鉱山の閉山により神明電車が廃止されるまで
長期間料金1円のまま据置きされ、有名になりました。
1円電車の客車は3輌うち、あおば号が、かって兄弟鉱山であった
生野の地に移され、観光に一役買う事になったものです。

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900円にて入場券を購入して、代官所門をくぐります。
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吹屋資料館

吹屋とは、徳川時代に献上する上納銀を作る為の精錬所で、
五つの工程の作業が吹大工という作業者の人形によって
解説されています。

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旧坑道と見石

この旧坑道は、徳川末期に手彫りで掘られた洞窟です。
奥の部分には、削岩機の試し掘りの無数の穴が空いています。
又、奥の祠は、鉱業の神 金山彦命を祀った山神宮の分社で、
太盛山・金香瀬山の黄銅鉱を見石としてお供えしています。

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観音岩
坑道入口前でイケの後方に観音様の横顔に似た岩肌を発見。
この観音岩は自然の力で造られたものであり、落石防止の金網を張った
際に浮き出てきたものと云われています。

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露天掘り跡

堀切とも称する露天掘り跡で、雑木を切った事によく見える様になりました
この辺りは、室町時代末期頃に発見とされる生野銀山最大の鉱脈です。
非常に高品位の銀を産出し、銀山旧記には「銀の出ること土砂のごとき」
と記載されています。

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観光坑道はこの露天掘りの下を見学します。

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観光坑道として公開されている金香瀬坑を約四十分かけて見学しました。
坑道に入ると、年間を通して13度という口内は、冷蔵庫の様で 
長袖を着て歩くととても心地よく感じます。
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銀山隆盛の歴史を今に伝える、近代坑道・金香瀬坑は、かつて多くの
坑内作業者がその命を託し地中深く降りていったエレベーター立坑です。
その巨大な捲揚ドラムのある捲揚室も圧巻です。

入口、出口近くの滝間歩などの江戸時代の坑道は、坑内作業者ひとりが
何とか通れる程のもので、岩肌にはノミの跡が今も生々しく残っております。

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この坑道では、狸掘りと云われ 小さな穴を這いながら掘り進んだ様や、
江戸時代の坑内作業を電動人形で再現されています。

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この写真の様な、鉱脈をノミ一本で探りながら掘り進めたそうです。

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未公開坑道まで含めると、
総延長350Km、地下880mの深さまで達しており、これは、
東海道新幹線新大阪駅から静岡駅近くまでの距離に匹敵するそうです。


坑道内に、太閤水が湧いています。天正五年に羽柴秀吉がこの地に入り、
この水を激賞して茶を立てたと言われています。

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ダイナマイトを装填して、発破により岩盤を崩す装置が
展示されています。
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見学を終えたら、レストランにて名物ハヤシライスを食べます。
生野銀山で街が賑わった頃に鉱山職員の社宅で食べられた
洋食を復刻して、生野の街の味としているようです。
生野銀山のレストランをはじめ、市内の飲食店で出されております。

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写真は、生野銀山のレストランマロニエで食べたハヤシオムライス1000円です。
とろとろの卵に、たまねぎの旨みが活かされたコクのあるルゥがかかっています。
クリームコロッケものって ご機嫌な一皿です。

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