円空終焉の地ー関・弥勒寺 [日本仏教史]
鵜飼いで知られた関市小瀬にある鮎之瀬橋を渡ると、円空ゆかりの地に入ります。
長良川沿いに円空入定塚があります。
藤棚に囲まれて石碑が建っています。
修験僧である円空には、五穀を断ち木の実を食べる木食行という修行の一環として、
住居を定めない、たくさんの造仏をする、和歌を作り詠むなどの修行を行い、
行の最終段階として入定(にゅうじょう)をすることとなります。
入定のために、洞戸村の高賀神社より弥勒寺に向かう途中、
美濃の前野村に立ち寄った際に、須田家に逗留したお礼に地蔵菩薩を彫りました。
その円空仏が美濃市前野の慧照院に残ります。
https://gifu-sengoku.blog.ss-blog.jp/2013-09-01
現在は、防犯のため強化ガラスのケースの中ですが、
その前にベルギーの円空展のために海を渡り、ポスターのメインを飾った
お姿が下の写真です。
円空独特の荒々しさはなく、悟りの境地に入った円空さん自身を思わせるかのような
穏やかな優しい微笑みをたたえられながら、首をかしげたお姿です。
入定は、穴を掘って鈴を鳴らしながら入りお経を唱え、鈴の音が止んだら入定が
かなったとされる、いわゆる、即身成仏です。
円空の引き墓は、弥勒寺跡の竹藪の中を通って進んだ、小高い場所にあります。
円空は晩年に、荒廃していた7世紀後半美濃地方の豪族身毛津(むげつ)氏が
創建したといわれる弥勒寺を再興しました。
円空が終の棲家とした弥勒寺は、数百体の円空仏があったそうですが、
大正9年(1920)の火災で焼失し、現在は4体を残すのみだそうです。
円空ブームの際に建てられた本堂前には、円空仏のレプリカがお出迎え。
屋根の上にも円空仏!
本堂の中も、円空仏の愛好者が彫った円空仏が笑みをたたえながら並びます。
この一帯には弥勒寺官衙遺跡(みろくじかんがいせき)となっています。
役所の建物の跡である弥勒寺東遺跡)と弥勒寺西遺跡があり
弥勒寺官衙遺跡群として発掘調査がされています。
弥勒寺東遺跡
弥勒寺は、白鳳時代の寺院で、発掘により金堂を西、塔を東に配する
法起寺式伽藍配置の寺院であったことが確認されたそうです。
金堂、塔のほか講堂、南門、中門、掘立柱塀、回廊、井戸の跡が
発掘されています。
弥勒寺伽藍跡
井戸跡
円空館には、池尻の白山神社の16体の円空仏が常設展示されています。
白山信仰の中心となる御内神阿弥陀如来像、十一面観音像、御本地聖観音菩薩像、
文殊菩薩などで、天邪鬼を踏みしめた大きな聖観音菩薩像はとくに圧巻です。
そのほかにも、県内の円空仏が、入れ替えを行いながら展示され、
神明神社の円空自刻 像などもみられる時があります。
円空館は、弥勒寺西遺跡に建てられ、遺跡をイメージしたおしゃれな外観です。
円空自刻像を刻んだストラップと円空館のパンフレット
円空館の西側・池尻のバス停を少し越えたあたり、
池尻山の西南山麓の小高い場所に古墳らしき姿がみえてきます。
池尻大塚古墳で、ムゲツ氏の墓と考えられています。
一辺26mの方墳と見られ、石室が露出しています。
古墳の横に、白山神社の鳥居が見えます。
円空堂があります。
円空館の円空仏は、ここ白山神社のものが多いようです。
サスペンスドラマに登場するような急階段を上って、本殿にお参りします。
白鳳時代の大寺院の跡と古代の遺跡、
長良川畔の美しい景色、晩春に咲き誇る藤の花、
円空さんが最期の地に選んだことが
なんとなく分かるような気がしました。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
◎私の初めての著書が出ました。江戸時代の按摩術の秘技より編み出した
自分でコリや痛みを解消する特効法が満載です!
ぜひ、応援してください<(_ _)>
下の本のタイトルをクリックして頂くと、アマゾンページに飛べます。
発売当初のアマゾンキャンペーンの特典動画はこちら↓
長良川沿いに円空入定塚があります。
藤棚に囲まれて石碑が建っています。
修験僧である円空には、五穀を断ち木の実を食べる木食行という修行の一環として、
住居を定めない、たくさんの造仏をする、和歌を作り詠むなどの修行を行い、
行の最終段階として入定(にゅうじょう)をすることとなります。
入定のために、洞戸村の高賀神社より弥勒寺に向かう途中、
美濃の前野村に立ち寄った際に、須田家に逗留したお礼に地蔵菩薩を彫りました。
その円空仏が美濃市前野の慧照院に残ります。
https://gifu-sengoku.blog.ss-blog.jp/2013-09-01
現在は、防犯のため強化ガラスのケースの中ですが、
その前にベルギーの円空展のために海を渡り、ポスターのメインを飾った
お姿が下の写真です。
円空独特の荒々しさはなく、悟りの境地に入った円空さん自身を思わせるかのような
穏やかな優しい微笑みをたたえられながら、首をかしげたお姿です。
入定は、穴を掘って鈴を鳴らしながら入りお経を唱え、鈴の音が止んだら入定が
かなったとされる、いわゆる、即身成仏です。
円空の引き墓は、弥勒寺跡の竹藪の中を通って進んだ、小高い場所にあります。
円空は晩年に、荒廃していた7世紀後半美濃地方の豪族身毛津(むげつ)氏が
創建したといわれる弥勒寺を再興しました。
円空が終の棲家とした弥勒寺は、数百体の円空仏があったそうですが、
大正9年(1920)の火災で焼失し、現在は4体を残すのみだそうです。
円空ブームの際に建てられた本堂前には、円空仏のレプリカがお出迎え。
屋根の上にも円空仏!
本堂の中も、円空仏の愛好者が彫った円空仏が笑みをたたえながら並びます。
この一帯には弥勒寺官衙遺跡(みろくじかんがいせき)となっています。
役所の建物の跡である弥勒寺東遺跡)と弥勒寺西遺跡があり
弥勒寺官衙遺跡群として発掘調査がされています。
弥勒寺東遺跡
弥勒寺は、白鳳時代の寺院で、発掘により金堂を西、塔を東に配する
法起寺式伽藍配置の寺院であったことが確認されたそうです。
金堂、塔のほか講堂、南門、中門、掘立柱塀、回廊、井戸の跡が
発掘されています。
弥勒寺伽藍跡
井戸跡
円空館には、池尻の白山神社の16体の円空仏が常設展示されています。
白山信仰の中心となる御内神阿弥陀如来像、十一面観音像、御本地聖観音菩薩像、
文殊菩薩などで、天邪鬼を踏みしめた大きな聖観音菩薩像はとくに圧巻です。
そのほかにも、県内の円空仏が、入れ替えを行いながら展示され、
神明神社の円空自刻 像などもみられる時があります。
円空館は、弥勒寺西遺跡に建てられ、遺跡をイメージしたおしゃれな外観です。
円空自刻像を刻んだストラップと円空館のパンフレット
円空館の西側・池尻のバス停を少し越えたあたり、
池尻山の西南山麓の小高い場所に古墳らしき姿がみえてきます。
池尻大塚古墳で、ムゲツ氏の墓と考えられています。
一辺26mの方墳と見られ、石室が露出しています。
古墳の横に、白山神社の鳥居が見えます。
円空堂があります。
円空館の円空仏は、ここ白山神社のものが多いようです。
サスペンスドラマに登場するような急階段を上って、本殿にお参りします。
白鳳時代の大寺院の跡と古代の遺跡、
長良川畔の美しい景色、晩春に咲き誇る藤の花、
円空さんが最期の地に選んだことが
なんとなく分かるような気がしました。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
◎私の初めての著書が出ました。江戸時代の按摩術の秘技より編み出した
自分でコリや痛みを解消する特効法が満載です!
ぜひ、応援してください<(_ _)>
下の本のタイトルをクリックして頂くと、アマゾンページに飛べます。
指ではじくだけで肩の痛みが治る!―江戸の秘術から生まれた凄ワザ
- 作者: 福冨 章
- 出版社/メーカー: 自由国民社
- 発売日: 2015/12/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
発売当初のアマゾンキャンペーンの特典動画はこちら↓